前期以前に取得した固定資産について値引きがあった場合
2022/11/15
埼玉県川越市にあります、初山公認会計士税理士事務所のスタッフブログです。
本日は、前期以前に取得し事業のように供している固定資産について、値引き等があった場合の会計処理の話になります。
一般的に、固定資産は事業のように供した会計期間から減価償却費として費用計上し、費用計上した金額のうち損金算入限度額を限度として損金算入されます。
購入時に値引き等がある場合は、値引き後の金額を取得価格として固定資産に計上し、数年にわたり減価償却費とし費用計上されます。
では、前期以前に取得・使用している固定資産が不具合等の理由により当期に値引き等を受けた場合はどうでしょうか。
本来であれば値引き等を受けた事業年度に益金算入するものと考えられますが、既に減価償却を行っていること等を考慮して、次の算式の範囲内で当該固定資産の帳簿価格を減額することが出来ます。
(算式)
値引き等の額×(値引き等の直前の当該固定資産の帳簿価格÷値引き等の直前の当該固定資産の取得価格)
値引き等を受けた事業年度に益金算入する方法よりも上記の算式による金額を固定資産の帳簿価格から減額するほうが、本来の固定資産の性質を考慮するとよさそうですね。
通算では経費計上される金額は同じになりますが、一時的に利益が増える事を抑制できます。
以上、本日のお話でした。
どちらの会計処理方法が最適かは会社毎に異なりますので、ご不明の場合は最寄り会計事務所等にご相談下さいませ。
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