会社の「休眠」と「清算」、どちらを選ぶべき?手続きと注意点
2025/08/25
1. はじめに:会社の将来を考える選択肢
事業を行っていない会社や、将来的に事業の廃止を検討している会社の経営者様にとって、その会社をどうするかは大きな問題です。
選択肢としては、主に「休眠」と「清算」の2つが考えられます。今回は、それぞれの特徴、手続き、メリット・デメリットを分かりやすく解説し、どちらを選ぶべきかの判断ポイントをご紹介します。
2. 「休眠」という選択肢:事業再開の可能性を残す
休眠とは、会社の法人格は残したまま、事業活動を一時的に停止することです。法務局への特別な届出は不要で、税務署や自治体に「異動届出書」を提出することで手続きを行います。
メリット
- 手続きが比較的簡単: 税務署などへの届出だけで済み、コストもあまりかかりません。
- 事業を再開しやすい: 再び事業を始めたくなった時に、同じ会社でスムーズに再開できます。許認可なども維持できる場合があります。
- 税金の負担軽減: 法人住民税の均等割が免除または減額されることがあります。
デメリット・注意点
- 登記の義務は残る: 休眠中でも役員の任期が満了すれば、役員変更登記が必要です。これを怠ると過料(罰金)の対象となります。
- みなし解散のリスク: 最後の登記から12年が経過すると、法務局の判断で解散させられたとみなされる(みなし解散)可能性があります。
- 税務申告の義務: 赤字であっても、原則として毎年税務申告が必要です。
3. 「清算」という選択肢:会社を完全に整理する
清算とは、会社を完全に消滅させるための法的な手続きです。株主総会で解散を決議し、法務局で解散・清算人の登記を行い、会社の財産を整理して最終的に会社をなくします。
メリット
- 会社が完全になくなる: 会社を消滅させるため、将来的な登記や税務申告の義務から完全に解放されます。
- 経営の負担がなくなる: 会社の維持管理について、一切考える必要がなくなります。
デメリット・注意点
- 手続きが複雑で時間がかかる: 解散登記、財産目録の作成、債権者への公告など、多くの手順を踏む必要があります。
- コストがかかる: 登記費用や、専門家に依頼する場合はその報酬が発生します。
- 事業の再開はできない: 一度清算すると、同じ会社で事業を再開することはできません。
4. どちらを選ぶべきか?判断のポイント
「休眠」と「清算」のどちらを選ぶべきか、以下の点で検討してみましょう。
- 将来、事業を再開する可能性はありますか?
少しでもあるなら「休眠」、全くないなら「清算」が合理的な選択です。 - 手続きの手間やコストをどう考えますか?
手間をかけたくないなら「休眠」(ただし定期的な管理は必要)、一度に終わらせたいなら「清算」が適しています。
5. まとめ
会社の「休眠」と「清算」は、それぞれにメリットとデメリットがあります。将来の事業計画や、会社の状況、そして経営者様のお考えによって、最適な選択は異なります。
今後の展望と、手続きや維持にかかる手間・コストを基準に検討することで、よりご自身の状況にあった判断がしやすくなるでしょう。必要に応じて専門家への相談も視野に入れながら、最適な選択を行ってください。
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