ビットコインで利益が出たら要注意!株とは違う「雑所得」の落とし穴と確定申告ライン
2026/01/23
ビットコインで利益が出たら要注意!株とは違う「雑所得」の落とし穴と確定申告ライン
ビットコインをはじめとする暗号資産(仮想通貨)の価格変動がニュースになることが日常的な出来事になってきました。「少し買ってみたら利益が出た」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、喜んでばかりはいられません。暗号資産の利益にかかる税金は、株やFXの税金とは仕組みが全く異なり、知らなかったでは済まされない厳しいルールが存在します。「株と同じで20%くらい引かれるだけでしょ?」と思っていると、後で想定外の税額に驚くことになりかねません。今回は、会社員の方が暗号資産で利益を出した場合の税務上の注意点を解説します。
最大税率55%?「総合課税」の恐怖
株式投資やFXの利益にかかる税金は「申告分離課税」と言って、利益の額に関わらず一律で約20%です。 一方、暗号資産の利益は原則として「雑所得(総合課税)」に分類されます。これは、給与所得など他の所得と合算して税額を計算する方式です。
日本の所得税は「累進課税」ですので、所得が増えれば増えるほど税率が高くなります。給与所得が高い方が暗号資産で大きな利益を出すと、その利益に対して住民税と合わせて最大55%もの税金がかかる可能性があります。「1億円儲かったから、1億円全部使って豪遊した。翌年、5,500万円の納税通知が来て払えない」という事例は、決して都市伝説ではありません。
損失の繰越ができない
もう一つの大きな違いは、損失の扱いです。 株式投資であれば損失を3年間繰り越すことができます。しかし、暗号資産の雑所得には「損失の繰越控除」の制度がありません。
- 2025年: 暗号資産で100万円の大損をした。
- 2026年: 暗号資産で100万円の利益が出た。
この場合、株式なら25年の損失と26年の利益を相殺してプラスマイナスゼロで税金はかかりませんが、暗号資産の場合は2025年の損は切り捨てられ、2026年の利益100万円に対して丸々税金がかかります。 ハイリスク・ハイリターンな投資であるにもかかわらず、税制面での救済措置は非常に少ないのが現状です。
確定申告が必要になる「20万円」のライン
では、会社員の方はどの程度の利益なら確定申告が必要なのでしょうか? 一般的な基準として、「給与以外の所得が年間20万円を超える場合」は確定申告が必要です。
ここで注意したいのは、「売却金額」ではなく「利益(所得)」である点です。「100万円で買ったビットコインを110万円で売った」場合は、利益は10万円ですので、他に副業などがなければ確定申告は不要です(ただし、住民税の申告は別途必要になる場合があります)。
また、「売却してお金に変えたとき」だけでなく、「ビットコインを使って買い物をしたとき」や「ビットコインを別の仮想通貨に交換したとき」も、税務上は「利益が確定した」とみなされます。手元に現金が増えていなくても計算上は利益が出ているケースがあるため、取引履歴の管理は非常に重要です。
結論:利益を全額使わずに「税金分」を残しておく
暗号資産は夢のある投資対象ですが、税務リスクは非常に高い商品です。特に、年をまたいで大きな利益と損失が出た場合のダメージは計り知れません。 もし大きな利益が出た場合は、確定申告で納める税金額が確定するまで、その資金を安易に使わないことを強くお勧めします。
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